1. はじめに:個人事業主でも法人カードは作れる?
「法人カード」と聞くと、会社経営者しか持てないというイメージがありますが、実は個人事業主(フリーランス)でも発行可能な法人カードが存在します。
法人カードを作ることで、経費管理の効率化・キャッシュフローの改善など、さまざまなメリットがあります。しかし、個人カードと比べた際のデメリットも存在するため、慎重に選ぶ必要があります。
本記事では、個人事業主が法人カードを作るメリット・デメリットを詳しく解説します。
2. 個人事業主が法人カードを作るメリット
✅ ① 経費管理が楽になる
法人カードを使えば、事業用の支出を一括管理できるため、確定申告時の経費計算が大幅に楽になります。
▶ メリット
- ビジネス経費と個人の支出を明確に分けられる
- クラウド会計ソフト(freee・マネーフォワード)と連携可能
- 領収書の整理が不要になり、確定申告がスムーズに
✅ ② キャッシュフローが改善する
法人カードには支払いサイト(支払日までの猶予期間)が長いものが多いため、資金繰りを安定させることが可能です。
▶ メリット
- 例えば「翌月末払い」の法人カードなら、約60日間の支払い猶予が得られる
- 急な経費発生時にも資金繰りをスムーズにできる
- 銀行振込よりも手続きが簡単で、支払いの手間が削減
✅ ③ クレジットカードのポイントやマイルが貯まる
法人カードでもポイントやマイルを貯めることができるため、経費支払いで還元を受けられます。
▶ メリット
- 広告費・仕入れ・サーバー代などの支払いでもポイントが貯まる
- 貯まったポイントをAmazonギフト券・航空券・ホテル宿泊に利用可能
- マイル還元率の高いカードなら、特典航空券で旅行も可能
✅ ④ 法人口座と紐付けられる
個人カードを使っていると、
- 事業用の銀行口座とカードの紐付けができない
- 経費精算の際に振込処理が面倒になる
法人カードなら、法人口座と直結できるため、経費精算がよりスムーズになります。
✅ ⑤ ビジネス向け特典が充実している
法人カードには、ビジネス向けの優待サービスや保険が付帯しているものが多くあります。
▶ 代表的な法人カード特典
- 空港ラウンジ無料利用(出張・旅行向け)
- ビジネスサポートサービス(会計ソフト割引・秘書代行など)
- 海外・国内旅行保険が充実
3. 個人事業主が法人カードを作るデメリット
❌ ① 申し込み審査が厳しい場合がある
法人カードは一般的な個人カードに比べて、審査がやや厳しくなる傾向があります。
▶ 注意点
- 開業間もない個人事業主だと審査に通りにくいケースも
- 決算書・確定申告書の提出を求められることがある
💡 解決策:開業1年以上経過し、一定の売上がある状態で申し込むのがおすすめ。
❌ ② 年会費がかかる場合が多い
法人カードは、年会費無料のものが少なく、有料カードが多いのが特徴です。
▶ 例:法人カードの年会費
カード名 | 年会費 |
---|---|
三井住友ビジネスオーナーズカード | 無料 |
楽天ビジネスカード | 2,200円(税込) |
アメックス・ビジネス・ゴールド | 36,300円(税込) |
JCB法人カード | 1,375円(税込)~ |
💡 解決策:
- 年会費無料の法人カードを選ぶ(例:三井住友ビジネスオーナーズカード)
- 年会費分のポイント還元や特典を活用する
❌ ③ 使えない支払い先がある
法人カードは、
- 個人向けサービス(Netflix・Spotifyなど)の支払いに使えないことがある
- 特定のオンライン決済で制限があることがある
💡 解決策:
- 個人カードと法人カードを併用し、使い分ける
- ビジネス用の支払いにのみ法人カードを利用する
4. まとめ:個人事業主が法人カードを持つべきか?
📌 法人カードを作るべき人
✅ 経費管理をラクにしたい人
✅ キャッシュフローを改善したい人
✅ ポイント・マイルを貯めたい人
✅ ビジネス特典を活用したい人
📌 法人カードを作らなくてもいい人
❌ 売上が少なく、年会費の負担が大きい人
❌ 個人カードで十分な支払い管理ができる人
個人事業主でも法人カードを活用すれば、確定申告がラクになり、キャッシュフローも改善できます。ビジネスの成長に合わせて、適切な法人カードを選びましょう!